グローバル・マネー・ジャーナル

2015.8.26(水)

中国元「基準値」を3日連続切り下げ(大前研一)

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中国元「基準値」を3日連続切り下げ(大前研一)2015/08/26(水)


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今回のテーマ

中国元「基準値」を3日連続切り下げ(大前研一)

【中国】元「基準値」を3日連続切り下げ ~中国人民銀行~

 中国人民銀行は13日、人民元の対ドルレートの基準値を3日連続で切り下げました。この三日間で基準値ベースでは4.65%の元安ドル高となり、この日の上海外国為替市場では、元は一時、前日の終値に比べて約0.8%元安ドル高の1ドル6.44元前後まで急落しました。

 元は、日本円と同様にフロートにし自由に取引してしまった場合には、どんどんと安くなると思います。私も中国で事業をしていますが、今のレートではあらゆるものが成り立たないと感じます。本来、自由主義経済で、為替の管理をしなければ、元はもっと下がっているはずなのです。中国政府は今回も輸出競争力が落ちていることに気付き、人為的に連続で下げてしまったわけです。ところが、それにより世界中がパニックになってしまったのです。

 アメリカは、昔から日本に対しても円安で輸出競争力を持っているのが問題だとして、プラザ合意以降日本は円高方向に追い込まれていきました。中国に対してもまだまだ元高に持っていくべきだと主張していて、為替については全く理解していないので、アメリカの言うことは無視する必要があります。現実に中国で事業をしている者としては、もう限界だと言えます。中国政府がフロート制を導入する勇気があるとしたら、元相場は一旦高くなり、その後大きく下落すると考えます。これが元の実力なのです。

 ただし、それは早く実行しないと、どんどんと事業が海外に流れていってしまったり、ロボット化されてしまったりということになります。そうなると中国は何で飯を食っていくのか、非常に厳しい状況になります。中国の共産党政権は特に自由主義経済については経験も知識も非常に薄いので、今回のように乱暴なことをやって、世界中がパニックになったので慌てて手綱を緩めたという状況なのです。

 SDR(特別引出権)の通貨別構成比のグラフがありますが、ここに元を入れる話もありました。しかし、IMFはこんなやばい通貨は入れられないということで、埒外に置いておくことになったのです。

 日経新聞は7日、「中国市場、勝ち組総崩れ」と題する記事を掲載しました。自動車とスマートフォンの世界最大市場である中国で、シェア上位の企業が総崩れの様相だと紹介しています。

 以前から話しているように中国経済は不動産でこけて、株でこけて、比較的活発だった消費がこけてきた時にはシェアの高い企業が影響を受けやすいので、フォルクスワーゲンやヒュンダイ、あっという間にシェア1位になったシャオミ、サムスンなども急失速しているのです。特別な商品を作っていて対象を非常に強く掴んでいる企業は良いのでしょうが、大手の企業は軒並み落ち込んでいます。フォルクスワーゲンなどは、1000万台体制を作ると発表したばかりで急に減速が始まってしまったので、非常に大変だと思います。

 そして台湾も中国のあおりを受けて、株価指数が年初来安値を更新しています。結局台湾は中国をレバレッジして経済が成り立っているので、中国経済が崩れてきたときには台湾の株価指数も安くならざるを得ないと言うことです。また、IT企業は開発を台湾でやり生産を中国でやっているのでその部分も総崩れになってきているのです。台湾加権指数は1000ポイントから1500ポイントほどの下落となっています。

【日本】4-6月GDP予測 前期比0.38%減 ~日本経済研究センター~

 日本経済研究センターが11日に発表した、民間エコノミスト41人の経済見通しによると、4-6月のGDP予測の平均は前期比0.38%減、年率で1.55%減となりました。

 安倍首相が安倍黒政策を発表して2年半。なんと今回マイナス1.55%となったのです。最近、安倍首相は安倍黒政策で掲げた三本の矢などについて発言をしなくなりました。景気回復の足取りが重いと言いますが、「低欲望社会」である今の日本は、20世紀の経済政策で浜田氏やクルーグマン氏らが唱えているようなやり方では決して上向かないのです。1600兆円の金融資産がマーケットにどんと出てくるような心理経済学的な手法を使わなければだめなのです。私はずっとこのことを主張し続けてきました。政府は消費税のせいだなどと言ってごまかしていましたが、消費税の影響がなくなってもマイナス1.55%なのです。

 考えてみると物価上昇率にしても、失業率も低く、なぜ2%にしなくてはいけないのかという理由もないのですが、日本は経済が上向かないとどうしようもないのです。ただ、そもそも2%などと言わなければ良いのです。現在、飢えて困っている人などもいないので、無理をして経済を歪める必要はありません。そのために政府は財政政策など必要なことをいろいろとやっているわけです。

 しかし、一般の人は金を持っているものの、その金がマーケットに出てこない、そうした欲望もないのです。この低欲望社会に対する抜本策をやらなければならないのであって、20世紀の似非経済学者たちが何をやってもだめなのです。結局、安倍首相も最近はそのことを言わなくなってきましたし、黒田総裁も、意見を述べる機会が非常に少なくなってきています。

 私としては、主張する低欲望社会の考え方が正しいとしても全然うれしくはありません。やはり景気は良い方がいいからです。皆が人生を幸せに生き、持っているものは全部使って、いい人生だったと言って死んでもらうのが一番いいのです。そのための政治をやって欲しいと言っているわけなのです。

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それでは、次回のグローバルマネー・ジャーナルもお楽しみに!