2月の株価は横ばいで推移していましたから、これから出てくる3月のマネーストックが低下しているということになると、3月の株価は上値が重たくて下旬にかけて下落したという裏づけになる可能性もあります。そういう意味では、こういった資金の流れ、これもしっかりと見ておく必要があるわけです。
特に流動性が低下するというようなことになると、3月の期末要因ということも考えられますが、それよりも資金、市場に流れてくるお金がちょっと減っているというように考えざるを得ない状況です。マネーストック辺りは右肩上がりが続いているかどうかは確認しておきたいところです。
そして金利です。日銀がマイナス金利を導入したところから金利がマイナスの状況が続いていましたが、イールドカーブコントロールを導入してから、少しずつ金利が戻ってきており、プラス圏で推移しています。ただ、イールドカーブコントロールを導入して0近辺に金利を抑えるということから、さすがにマイナスにはならなくなっているものの、ほとんど上がってきていない状況です。10年預けても0.1%という水準にも届かない状況が続いているということです。
当初はマイナス金利によって不動産、REITなどが融資を受けやすくなるということから不動産REITが上昇したりしていましたが、最近ではマイナス金利からプラス圏に戻ったところで横ばいです。物件のあるなしも関係しているとは思いますが、REIT指数についても上値が重たくなってきています。
0.1になったからといって金利負担が大きく増えるわけではありませんが、低金利がREITなどの支えになっている部分もあります。0.1を超えてきたりすると、多少ならずとも不動産関連のETF、あるいは株に対して影響が出てくる可能性がありますので、長期金利の動きには注意をしていきたいです。
また、日米の金利が同じように上昇するのであればよいですが、アメリカの金利が上がらないで日本の金利だけ上がるとなれば、ドル円の下落、つまり円高につながりかねません。日米の金利差が縮小して円高に触れるという典型的なパターンになりかねませんので、現在は少しずつ上げていますが、アメリカの長期金利も併せて見ていく必要があります。
国内の様々な指標をみると、全体的には悪くありません。ところが中々株価は上がりません。外部環境に多少影響を受けている部分がありますが、本当に日本株が割安なのかどうかという観点でも見ていく必要があるでしょう。
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