低コスト米、海外開拓の背景(大前 研一)
2019.5.15(水) | |||||||||||||||
低コスト米、海外開拓の背景(大前 研一) | |||||||||||||||
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農業改革 |
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「低コスト米、海外開拓」と題する日経新聞の記事をご紹介します。これは農林水産省が今年から低コストの米栽培技術の開発に乗り出すと紹介しています。 | |||||||||||||||
大量に収穫できる品種を活用するほか、自動運転のトラクターやドローンによる農薬散布などで労働力を軽減するということで、低価格帯での輸出を拡大し、海外市場の幅広い層への売り込みを図るとしています。 | |||||||||||||||
商業用の米の輸出状況 |
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これは全く意味のないことです。基本的に日本の米は人気があり、輸出量はグラフのように大きく伸びています。香港やシンガポールなどで日本の米はおいしい、ありがたいと高い値段で買ってくれているのです。 | |||||||||||||||
ところがそうやってみたところで1キロの価格はいくらぐらいなのかと言うと、300円から努力してみたところで150円という水準です。 | |||||||||||||||
今回の場合も直播きで、いわゆる苗床を作ってやるのではないということですが、私の友人がオーストラリアでこのように直播きでやっていた時には、1キロ15円位なのです。このように話にならない状況なのです。 | |||||||||||||||
安いほうに向かうよりも、うまいほうに向かい値段が高くても売れるという小さいセグメントを確保したほうがいいと思います。これはあまりにも常識はずれで、政府がそういうところに金を使い、輸出に期待をし、農業の6次産業化などと言って頭だけの考えでやっていると思うのです。 | |||||||||||||||
私はそれを実際にオーストラリアで作るということを一生懸命やっていた時代がありますが、それでも15円なのです。10倍以上の違いがあるので、この様な策はお呼びではないと思います。 | |||||||||||||||
【講師紹介】 | |||||||||||||||
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▼その他の記事を読む: 【前回の記事】日銀によるETF買いの真意とは(大前 研一) |
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