グローバル・マネー・ジャーナル

2020.4.1(水)

新型コロナ・株式市場/日経平均とダウ平均の推移/日経平均とダウ平均の騰落率の推移(大前 研一)

2020.4.1(水)
新型コロナ・株式市場/日経平均とダウ平均の推移/日経平均とダウ平均の騰落率の推移(大前 研一)
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新型コロナ・株式市場/日経平均とダウ平均の推移/日経平均とダウ平均の騰落率の推移(大前 研一)

新型コロナ・株式市場

 20日のニューヨーク株式市場は、主要な州が外出禁止や在宅勤務を発令したことで売りが強まり、ダウ工業株30種平均は1万9173ドルで取引を終えました。1週間の下げ幅は4000ドル、下落率は17%と、リーマンショック直後以来の大きさで、株価もトランプ大統領が就任した2017年1月20日の終値を下回る水準となりました。
 トランプ大統領は今までの選挙演説などで、「この株を見てみろ、倍になっているぞ」と勢いよくやっていたのが、一体どこへ行ってしまったのかという感じです。
 今、基本的にアルゴリズム取引、つまりAI取引が行われています。これは、経験したものがデータベースになっているので上手くいくわけで、 経験を基にして、人間よりも速いスピードでコンピューターがやってくれるのです。このように経験則にはない領域に入ってくると、どうしようもないのです。 
 サーキットブレーカーという、大幅に下落したときに一旦取引を止めるというシステムは、アメリカは昔は採用していませんでした。しかしブラックマンデーの時に、日本にはそれがあり、 その効果で下落がストップしたので、それ以降アメリカもサーキットブレーカーを導入したのです。今回初めてそのサーキットブレーカーが機能したと思ったら、いきなり4回の発動となりました。今となっては実際の価格がどこにあるか難しい状況です。 
 ただ、今後、企業業績は極端に悪くなってきます。ホテルにしても、航空機にしても、航空業界、レストランなども、 至るところで極端に業績が悪化します。それらを全部足してみると、株価もこの程度の下落では収まらないかもしれないと思います。 

日経平均とダウ平均の推移

 ダウ、日経ともに、株価指数は大きく落ち込んでいます。

日経平均とダウ平均の騰落率の推移

 地震計のように見える、前日からの騰落率の推移を見ると、アメリカは2000ドル落ちると1000ドル戻すというような動きをしていましたが、 今となってはマイナス側の方が非常に濃くなってきています。一方、日本は上に行くことがほとんどなく、マイナスに動くのみという状況です。
 アメリカの場合、まさかダウが2万ドルを割るとは誰も思っていませんでしたが、今ではこのように、1万9000ドルが維持できたらありがたいという状況になっています。 しかしこれが反転していくかと言うと、難しいでしょう。トランプ大統領がやっていることはお金をばらまくということですが、これは景気にも企業にも何の影響もないのです。 こんな時にお金がばらまかれても、外出禁止なので使い道もありません。こんな時に車を買おうという人などいないのです。お金をばらまく意味などほとんどないわけです。 
 ただ、生活に困窮している人が、食うや食わずの状況にある場合をどうするのかということは重要です。 イギリスのボリス・ジョンソン首相の言っているようなベーシックインカム、あるいは去年までの給料の8割までは保証するといったやり方など、普通の生活ができるようにする施策が必要なのです。 トランプ大統領がやろうとしてるように、今ここで金を渡すから使ってくださいと、200兆円出したとしても、そのやり方にはほとんど意味がないのです。 
【講師紹介】
ビジネス・ブレークスルー大学
株式・資産形成実践講座 学長
大前 研一
3月22日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
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【前回の記事】日産自動車/日産自動車の業績推移/日産の主な地域別の自動車販売台数(大前 研一)

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