グローバル・マネー・ジャーナル

2023.8.16(水)

コモディティマーケット動向(近藤 雅世)




2022.12.14(水)
コモディティマーケット動向(近藤 雅世)
コモディティマーケット動向(近藤 雅世)

2023年7月末までの日本の金価格の動き

USドル円の為替レートは円安が進み、130円台に戻ることはあるものの、1ドル140円台まで下がっています。そして日本の金価格はというと、7月25日に8910円という過去最高値を付けました。5月8日からは1.6%と若干の上昇はあるものの、横ばい、および下落となり、ほとんど予想通りの動きを見せています。一般的に商品価格は、株式銘柄ごとの予測をするよりは比較的簡単だとされています。金の場合は需要と供給や他の要因も入ってきますので少し難しいこともありますが、何となく分かるような気がします。これは長年、金に関わってきた私の感想でございます。
ニューヨークの金価格は、5月8日が2033.2ドルだったものが、7月の末には1999.9ドル、約2000ドルとなり、若干下落しました。金融不安がなくなったために、金の魅力が落ちてきたということでございます。

7月以降のニューヨークでの金の動きについて、お話しします。7月25~26日のFOMCでは、予想通り、政策金利が0.25%引き上げられました。インフレはかなり収まってはきましたが、まだ高い水準であるため、パウエル議長は9月の会合でも利上げを決定する可能性があるとしています。Fedウオッチによると、金利据え置き確率は9月の会合では8割、11月は7割、12月は67%で、来年3月あたりで利下げがあるかもしれなと予想しています。またヨーロッパに限らず多くの国で利上げが行われ、そして日本でも金融緩和を若干緩め、実質的な利上げという形でイールド・コントロールが行われています。

オンライン貴金属地金商大手である英国ブリオンボールドという会社が発表した最新の顧客調査によると、個人投資家の49.5%は金価格が上がってくると予想しています。これは個人投資家に対する調査ですので当てにはなりませんが、私も金は暴落することはなく、横ばいか若干の上昇があると予想しています。来年になって利下げとなれば、金利の付かない金は、また有利になるでしょう。

2023年8月1日の金価格の予想

時代の変遷の中で、インドの存在が大きくなっています。日本と中国は歴史的にも非常に深く長い関係を築きましたが、私はインドを訪れたこともありませんし、知識もありません。インドの歴史や文化、近代経済の流れをもっと学ぶ必要があると感じています。しかしインド経済に関する著述は大変少なく、インターネットや新聞記事では直近の情報はあっても、政治体制にどういった問題があるかなど私が知りたい情報はありません。インディラ・ガンディー氏の記述は少しありましたが、いつ誰が政権を握っていたかなどはよく分らないままです。インドに大統領がいたことすら私は知りませんでしたけれども、これについては名前が難しいので覚え切れないでしょうが(笑)。今後はインドの時代であり、またアフリカについても注目しなければいけません。そして中国はほぼ終わったと、私は個人的に思ってます。終わりと言っても大変な高みで終わるわけですが、しかし今後伸びるのはインドとアフリカであり、どのように変貌していくかを見極めるべきでしょう。

米国をはじめ世界の中央銀行が利上げを始めたため、米国では金利の天井感が出始めました。米国では新規不動産および中古不動産の需要も若干落ちるなど、さまざまなところで影響が出ています。先日、投資家は金利が上がったことで投資の意欲がうせ始めたといった日経新聞の記事もありました。

携帯電話に変わるような新しく画期的な商品は、今の時代、生まれてはいません。次世代の再生可能エネルギーとして水素がありますが、携帯電話ほどの威力はありません。もっとすごいものが出てこないことが、年寄りの私の懸念でございます。今は過渡期であり、さまざまなものが出尽くした感はありますが、どれが生き残るのかは分かりません。トヨタは2兆、3兆と稼いでいるとは言いますが、トヨタが一番だというのは古い考えだと思います。

次回の商品講座が開催される11月までには、利上げの流れは利下げの方向にピークアウトして、来年には利下げが始まると私は思っております。もし利下げが起こり、そして企業業績等が落ちて失業者増加となれば金融緩和は行われるはずで、そのときには金にとってまたフェイバーな状況になります。今年はドル安、そして少しのドル高を繰り返していますが、利下げになれはドル高がドル安に転換するため、今のドル安がさらに進んでドル建ての金価格になり、フェイバーでございます。11月あたりまでは大きな動きはないので、ドル建て金価格は1800~1900ドルと少し弱気な状態かと思いますが、金は短期的に大きく動くものではなくて、30年の時間をかけて緩やかでなめらかに上がってくるものなので、頻繁に売買を繰り返すようなものではないと私は思っております。

—この記事は2023年8月3日に金融リアルタイムライブで放映されたの内容を一部抜粋し編集しています
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