グローバル・マネー・ジャーナル

2023.11.3(金)

世界景気と金融市場、今年を振り返る(田口美一)




2022.12.14(水)
世界景気と金融市場、今年を振り返る(田口美一)
世界景気と金融市場、今年を振り返る(田口美一)

資産運用において、金融リテラシーを身に付けることが最も重要

地政学は大事ですが、それを身に付けても多くは役に立たず、メリットがあるとも言い難いと思います。それよりも、金融リテラシーの中で役に立つと言われているものから順番に学ぶことが重要です。

例えば、株は景気に先行するという「マクロシナリオ VS 資産運用」という話は役に立つと思います。株式市場は実体経済より常に早く動きます。私の経験的には半年は先行するようです。景気がまだ悪い状況であっても株は良くなるという、不況下の株高が起こり、また景気は全く悪くなっていないにもかかわらず、株式は調整を始めます。2022年のアメリカにおいても、景気がいいときに株価は先に下がりました。こういったことを学習するほうが、実際には役に立つわけです。

しかしラグが半年であるのは長いデータで平均すればということで、サイクルが早くなるなど、バリエーションはたくさんあります。実際の金融市場と対面しなければいけないことは、忘れてはいけません。

金利と株価はシーソーの関係

次にお伝えしたいのは、金利は非常に重要だということです。金利と株価はシーソーの関係で、金利が上昇すると株価は下がり、金利が下がると株価は上がります。分かりやすく言うと、金利が下がれば企業業績は良くなり、ローンを借りている個人の懐は潤います。金利の影響は非常に大きく、ウォール街では金利7割、業績3割だと私は教わりました。金利と株価の関係はチャートよりも重要で、このシーソーの原理を頭にたたき込むことは必須です。

米国には100年以上の株式データがあるが、日本には残っていない

最後にお伝えしたいことは、アメリカには株式における長い歴史、150年のデータが残っています。対する日本にはそれがなく、さらにはデータ改ざんなどもされています。従って、米国市場に世界からお金や情報が集まるのは仕方がないことです。米国株式の100年の歴史をブル・ベアで分けてみると、強気相場は75年で4分の3、弱気相場はたったの4分の1です。この短い弱気相場の時期をうまく乗り切れば、長期にわたる強気相場のフォローウインドに乗って財産形成することは可能です。

日本人が為替や株で損をしたわずかな経験だけで株式投資を諦めたという話を、私はよく聞きます。しかし金融リテラシーをしっかりと学びさえすれば、長く続く強気相場にうまく乗って財産形成ができる、そのことに気付いてほしいと私は願っています。


—この記事は2023年10月24日に金融リアルタイムライブで放映されたの内容を一部抜粋し編集しています
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