トランプ政権発表、疑惑を生んだパレスチナ経済支援計画!(大前 研一)
2019.7.31(水) | ||||||||||||||
トランプ政権発表、疑惑を生んだパレスチナ経済支援計画!(大前 研一) | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ! | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
パレスチナ情勢 |
||||||||||||||
トランプ政権は22日、パレスチナの経済支援計画を発表しました。これは今後10年間で500億ド ル、約5兆4000億円の投資を促し、域内GDPを2倍に増やす目標を掲げたもので、関係国や民間企業に協力を呼びかける考えです。 | ||||||||||||||
これはよくわからない話です。担当者はジャレット・クシュナーだと言うのです。彼はサウジ寄りであり、イスラエルにべったり、ネタニヤフとは兄弟のような人間です。そういう人間がアメリカ側の担当者として、10年間で5兆円、年間5000億円を、パレスチナの経済支援として投資すると言うのです。 | ||||||||||||||
今までのサウジとイスラエルに対するべったり感、その頂点にはイヴァンカの旦那であるジャレット・クシュナーがいたわけです。 | ||||||||||||||
その彼がこの担当という話に対し、アッバス議長も、それを信じろと言われても難しいはずですが、いきなりこれをポンと出してきているのです。いわゆる札束で相手のほっぺたを叩くという典型です。 | ||||||||||||||
パレスチナ自治区周辺図 |
||||||||||||||
パレスチナ自治区周辺図を見ると、基本的にパレスチナ自治区にはガザ地区とヨルダン川西岸の地区があります | ||||||||||||||
主要国・機関によるパレスチナへの援助額 |
||||||||||||||
国連によるパレスチナ難民救済事業機関というものがあり、その援助額を見ると、450億円ほどの援助をしています。EUも400億円を出しています。 | ||||||||||||||
こうしたところに、1年間に5000億円を出し、10年でその10倍の5兆円を出すというのは、今までパレスチナがもらっているものと比べてとんでもなく多い額なのです。 | ||||||||||||||
そもそもアメリカは自分で300億円ほど出していたものを、数ヶ月前にはそれを止めると脅していたわけです。それが今回このように大きな額で出てくるというのを信じる人などいるわけがありません。 | ||||||||||||||
しかも第一担当者が、パレスチナにシンパシーを全く持っていないクシュナーなのです。いくらトランプでも、ここまで見え見えの嘘をつくのかという印象です。 | ||||||||||||||
【講師紹介】 | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
▼その他の記事を読む: 【前回の記事】トランプ氏、ホルムズ海峡から手を引く宣言?(大前 研一) |
||||||||||||||
|