医療費抑制政策、薬剤費597億円の削減を試算(大前 研一)
2019.10.2(水) | ||||||||||||||
医療費抑制政策、薬剤費597億円の削減を試算(大前 研一) | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ! | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
医療費問題 |
||||||||||||||
健康保険組合連合会は先月23日、医療費の抑制へ向けた政策提言をまとめました。これは、医療機関を受診して処方される花粉症薬のうち、同じような効果の市販薬で代替できる薬を、公的医療保険の対象外とするよう求めることなどが柱となっており、実施すれば薬剤費を597億円削減できると試算しています。 | ||||||||||||||
日本の場合には、他国では考えられないほど、風邪を引けばすぐに病院に行って薬をもらってくるのです。何故かと言うとそちらの方が安いからです。 | ||||||||||||||
花粉症などもその一つです。医者側もそれに乗っかっており、例えば、クラリチンのようにどこの国でも普通に売っているOTC医薬品を、日本の場合には処方薬にしています。 | ||||||||||||||
結局医者にとってはその方が儲かるのです。さらに薬を作っている会社もその方がいいということになってくるのです。 | ||||||||||||||
こうした状況を見直すことに関しては大賛成です。日本医師会はこれに対し、早速、冗談ではないと主張しています。 | ||||||||||||||
ただ、かつては医師会が強くてにっちもさっちも行かなかったわけですが、今の時勢ではそうしたことも、もしかしたら乗り越えられるでしょう。 | ||||||||||||||
今回の場合は、健保組合連合会がこのような見直しを主張しているわけです。 | ||||||||||||||
医療保険で賄われてる主な内服薬の総額 |
||||||||||||||
医療保険で賄われている内服薬を見ると、血圧降下剤などが上位にあり、何千億円という単位になっています。 | ||||||||||||||
薬局調剤医療費の推移 |
||||||||||||||
調剤薬局の医療費は7兆円を超え、最近は少し減少してきています。 | ||||||||||||||
健保組合の財政負担状況 |
||||||||||||||
保険料負担額の平均は年間50万円程度で、平均保険料率は9.8%です。そうした中、保険料率が10%以上の健保組合の数が大きく増えてきています。 | ||||||||||||||
介護などいろいろあり、組合そのものの存続が非常に危なくなるという状況になり、組合が今回のような提案を出してきたということだと思います。 | ||||||||||||||
参考:保険給付見直しが指摘される主な分野 |
||||||||||||||
給付見直しが指摘されている分野を見ると、ビタミン剤なども処方するケースがあるのです。また湿布剤は1処方につき70枚を上限などとしていますが、これだけもらっても余ってしまうでしょう。 | ||||||||||||||
保湿剤なども処方される他、あんま、鍼灸、マッサージなども入るらしいのです。そうしたことを全て含めて、費用対効果を見ながらやっていかないと、保険制度は保たないということになるのです。 | ||||||||||||||
【講師紹介】 | ||||||||||||||
|
||||||||||||||
▼その他の記事を読む: 【前回の記事】団地型分譲マンションに、新たな制度導入! |
||||||||||||||
|