グローバル・マネー・ジャーナル

2019.10.23(水)

FRB、FF金利の誘導目標を0.25%引き下げ!(大前 研一)

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FRB、FF金利の誘導目標を0.25%引き下げ! (大前 研一)

米政策金利

  FRBは18日、短期金利の指標であるFF金利の誘導目標を0.25%引き下げ、年1.75%から2%とすることを決定しました。政策金利が1%台になるのは1年ぶりで、米中貿易戦争のリスクを警戒し、利下げで景気悪化を防ぐ狙いですが、これを受けてトランプ大統領は、「パウエル氏と連邦準備制度はまたもや失敗」とツイートしました。
  トランプ大統領は、パウエル議長を叩くことによって、自分の存在を選挙民にアピールしようとしています。しかし、そもそも連銀は独立機関で大統領であっても介入する権限はないにもかかわらず、大統領が自分の国の連銀総裁に対して使う言葉が汚すぎます。
  「パウエルはまたもや失敗をした。根性も分別も先見性もない、ひどい伝達者だ」と言っているのです。
  それならクビにすれば良いのですが、それでも彼を使うわけです。トランプ大統領はやはり、叩く人形があることで、自分がなんとなく経済をコントロールしているように見えるので、俺がこう言ったことで彼が金利を下げた、まだ足りないのでもっと下げさせると、選挙民にアピールしようとしているのです。
  経済を本当にわかっているのは自分なのだと言いたいわけです。これは非常にお粗末な威張り方です。
 

日米欧の政策金利の推移

 今回、0.25を2回下げましたが、実はアメリカにとっては、これまで階段状にあげてきたことが秘訣であったわけです。
  ヨーロッパも日本もゼロ金利に張り付いて、日本は実質マイナス金利となっています。こうして、金利差が2%あるので、資金を運用するにはドルだということになり、世界中がドルに資金を持っていくわけです。
  アメリカの景気が何とかなっている理由は、この金利差にあるのです。トランプがそれを分かっていないので、金利をマイナスにしろ、金利を低くすればするほど借りる人も増え、景気は良くなるなどと、19世紀の経済学を主張しているのです。
 アメリカの金利が全くなくなってくれば、ドルに投資する意味もなくなるのでお金が逃げていき、若干リスクはありますが、途上国の方の5%金利に向かってしまいます。
 それによってアメリカにお金が来なくなれば、株も下がり、むしろトランプの主張するところとは逆さまの状況になっていくわけです。
 金利差が、極めて貴重なアメリカへの資金の流れを作っているということを、トランプ大統領は全くわかっていないのです。
  「根性も分別も先見性もない」のは、実はトランプ大統領であり、主語が違うのです。しかしそれを言っても、彼にはそれだけの理解力がないので、全く無理だと思います。
 
【講師紹介】
ビジネス・ブレークスルー大学
株式・資産形成実践講座 学長
大前 研一
9月22日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
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