グローバル・マネー・ジャーナル

2020.2.26(水)

金融リアルタイムライブ特別マガジン②「NYダウ/米国債の利回り/金価格の推移」(福永 博之)

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金融リアルタイムライブ特別マガジン②「NYダウ/米国債の利回り/金価格の推移」(福永 博之)
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※2020年3月7日(土)に資産形成をこれから本格的に始めたい方向けの特別セミナーを開催いたします。
※【変更のご案内】昨今の新型感染症リスクを考慮しまして、原則オンライン参加および後日の映像配信の対応変更を行うことと致しました。
(本セミナーは「株式・資産形成実践コース」のご受講経験がない方向けのセミナーとなります。参加費は無料、定員は60名となる為、参加をご希望される方はお早めにお申し込みください。)
▼今後のセミナー・イベントスケジュール
金融リアルタイムライブ特別マガジン②「NYダウ/米国債の利回り/金価格の推移」 (福永 博之)

NYダウ(日足、移動平均線&MACD)

  NYダウのチャートを見ても、実際に非常に高値にあることがわかります。高値圏をキープしているダウですが、このままなら業績から見て割高な水準だということを頭に入れておくべきです。
 

米国債(10年)の利回り推移

  そして、金利の動向も重要です。2019年1月に高いところで2.79%まで行きました。
  そこから去年の9月には1.45%まで下落し、その後はじわじわと上がってきているところです。10月に一旦大きく下がりましたが、この時点で3回目の利下げが行われています。
 0.25%ずつ下げ、トータルで0.75%の利下げを行ったわけですが、打ち止めになってから金利が上昇していることが見て取れます。
 ここからも、今後10年債利回りが上昇傾向になってくると、利上げが近いのではないかというマーケットの見方が出てくる可能性があるのです。
 特に2%を超えた場合や、2.5%を超えた場合、また昨年年初の2.79%に近づいてくるような状況になると、NYダウは今のままの業績でスライドした場合、売られる可能性があるので注意してほしいと思います。
  特にPERが17倍台あるいは18倍台前後まで落ちたとすると、2万8000ドルを割り込む可能性は十分にあります。業績の結果、さらに金利の状況、両方を合わせて見つつ、ダウの上昇トレンドが続くのかどうか判断に役立ててほしいと思います。
  今年はそこを必ず見ておいてください。もし業績が悪化した場合は、PERは20倍を超えてしまいます。
  その場合には金利が上がらなくても株価だけは調整という状況も十分あり得るので注意してほしいと思います。

金価格の推移

  金は通貨としての意味合いもあるので、ドルが弱くなると上昇することが多くあります。金価格はこれまで1500ドルで頭打ちになっていました。
  過去を見ると、2012年あたりから2013年にかけて高値が2つあり、その間が谷底になっています。低い方をネックラインと捉えると、その辺がちょうどきれいに最近の天井になっていました。
  つまりこの数字を上回るには何か材料が必要だったわけです。そこで今回、アメリカがイランの司令官を殺害したことから地政学リスクが高まるのではないかという見立てが一気に広がり、金価格はこれまで抜けられなかったところを抜けてきたという状況なのです。
   ここからは、高止まりするか、この水準を下回るところまで押し返されてしまうのかどうかが、1つのポイントです。
 通貨として見た場合の金と、リスクオフの時に買われる安全資産としての金の意味合い、どちらが強いかということなのです。
 現状はまだ紛争が起こってから時間が経っていないので、高止まりした形になっていますが、ここから時間が経過してイランの制裁が一部でも解かれるなどということになった場合、金価格はどうなっているでしょうか。
 下落しているようであれば、リスクオフからリスクオンへと、状況が変わっていき、地政学リスクが低下するという見方になると思います。
 ただ一方で、高止まったままで地政学リスクが高まり、テロなどが起こるとなると、さらに上がる可能性もあるのです。
  金価格に関しては、地政学リスクの「炭鉱のカナリア」として見ていただくと良いと思います。あまり追いかけないようにするのがポイントでしょう。
  日本国内では、金は東京商品取引所で最高値を更新という流れになっています。これはドル建てではなく円建てなので、円安になると価格が同じでもその分高値更新ということになります。
  逆に円高になると、ドルベースで上がっても高値が更新できないということになります。今は為替があまり動かない中、ドルだけが動いているという状況が大きいので、その辺も含めて注意してほしいと思います。
 
【講師紹介】
株式会社インベストラスト代表取締役
国際テクニカルアナリスト連盟 国際検定テクニカルアナリスト
福永 博之
1月9日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
▼その他の記事を読む:
【前回の記事】金融リアルタイムライブ特別マガジン①「米国市場の業績指標について」

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