新型コロナの影響・大阪IR構想/国内自動車大手/国内企業支援/経済対策/金融支援(大前 研一)
2020.4.15(水) | |||||||||||||
新型コロナの影響・大阪IR構想/国内自動車大手/国内企業支援/経済対策/金融支援(大前 研一) | |||||||||||||
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資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ! | |||||||||||||
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大阪のIR構想 |
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大阪の場合には、2024年の万博前にIRを開業しようとしていましたが、しかし公募に参加しているアメリカMGMが間に合わないということで、難しくなりました。MGMは全体として調子が悪くなってきたので、大阪への進出そのものも、もしかしたら降りるかもしれないと思われます。 | |||||||||||||
国内自動車大手/国内企業支援 |
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車の生産にも影響が出ています。一つには需要が落ち込んでいることもありますが、部品自体が来ないことが問題になっています。サプライチェーンの問題なのです。このようにあらゆるところで生産が止まっていて、実際には実需も落ちているので区別をするのは難しいわけですが、部品がなくて生産ができないというところもかなり出てきているのです。 | |||||||||||||
トヨタは三井住友、三菱UFJから1兆円の融資枠を要請したということです。 自分で6兆円も貯め込んでいるのになぜ必要なのかという気もしますが、やはり緊急に金が必要になる場合の対策なのだと思います。 | |||||||||||||
企業支援として、税金や社会保険を一年間猶予するという案も検討されています。しかし実際、企業が置かれている状況はそれどころではなく、買ったものに対する支払いなどがまず問題なのです。信用として半年間で二回不渡りが発生したら事実上倒産とみなされてしまうので、これからは倒産ラッシュになるのではないかと思います。 | |||||||||||||
一方、日経新聞には、日本企業は金をたくさん貯め込んでいるので、財務は健全で、これ以上守らなくても良いのではないか、という内容の記事がありました。 | |||||||||||||
各国の経済対策・金融支援 |
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経済対策としては、アメリカが220兆円の経済対策を可決しています。ドイツは今までの財政健全化を止め、必要なだけ無限に使うと言い始めました。イギリスは43兆円、日本は今、50兆円以上という数字が出てきています。しかしその前に、お金を配ろうという政策で、10万円という数字も一人歩きしている状況です。 | |||||||||||||
金融支援も相次いで出されています。バーゼルの監査上のルールは、今度はバーゼル3まで実施される予定でしたが、これは棚上げとなりました。あまり数字ばかり揃えても仕方ないということです。このようにあらゆるところでルールが変わる事態が一斉に起こってきています。 | |||||||||||||
新型コロナウイルスによる、病気に対する問題以外に、これがもたらす自粛や閉鎖による経済的ダメージにこれからどうやって立ち向かっていくのでしょうか。国としては政治家は格好良く対策を言いますが、個々の人達から見ると、食うに困るという人もたくさん出てくるわけです。これが、今後の大変大きな問題として取り組まないといけないことだと思います。 | |||||||||||||
【講師紹介】 | |||||||||||||
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▼その他の記事を読む: 【前回の記事】横浜市のIR誘致/マカオのカジノ収入/パチンコホールの売上高と参加人口(大前 研一) |
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