中国成長率「コロナ前」に迫る/ NEXT1000/国内株式市場、29年ぶり高値(大前 研一)
2020.11.25(水) | |||||||||||||
中国成長率「コロナ前」に迫る/ NEXT1000/国内株式市場、29年ぶり高値(大前 研一) | |||||||||||||
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中国成長率、コロナ前に迫る |
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7月から9月にかけての中国のGDP成長率が前年同期比4.9%と、2019年通年の6.1%に近づきました。この数字については、まだ疑いの目を持っている人もいるのですが、電力消費や水の消費などによる李克強指数や、ダブルテンで4億人が出回ったことを含めて推測すると、当たらずといえども遠からずと思われます。ヨーロッパ、アメリカ、日本、その他がマイナスになっていることと比べると、早い回復であると感じています。 | |||||||||||||
これは項目別のGDPの成長率ですが、やはりICTや金融は非常に調子が良いことが分かります。対して、宿泊・飲食業は大幅に数字が落ちていますので、こういった内訳を見ると、なんとなくは理解できると思われます。 | |||||||||||||
NEXT1000 |
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日経新聞が売上高100億円以下の上場企業を対象に、3月末から半年間で時価総額が伸びた企業をランキングしたところ、上位にはデジタル技術に強みを持つ企業が並んだということです。1位はネット広告のログリーで、広告効果を高める情報処理の高さと個人情報を守る独自技術が成長期待を集めているということです。 | |||||||||||||
5位にケアネットという会社がありますが、エムスリーのような製薬会社の営業支援を行っています。この会社は、我が校の廣瀬光雄名誉教授が立ち上げた会社です。廣瀬さんは日本のジョンソン・エンド・ジョンソンの社長を辞めた後に三つの会社を立ち上げました。そのうちパシフィック・ゴルフとケアネットが上場しており、ケアネットの時価総額は400億にもうすぐ届くのではと言われています。 | |||||||||||||
国内株式市場、29年ぶり高値 |
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国内株式市場は29年ぶりの高値となっています。しかしながら日本企業は非常に厳しい状態にあり、かつ円高が進んでいます。円高が進んで株が上がるということは、今までにあまりなかったことであり、つまり日本ではだぶついた金、あぶく銭が暴威を振るっているということです。 | |||||||||||||
終値2万4325円は、かつてのピークほどではないものの29年ぶりとなる途方もなく高い数字です。今期においては3分の2の企業がマイナスか、かなりの減収となっており、本来株が上がるということはあり得ないことです。アメリカなどであれば、GAFAが上がって全体を引き上げるということがありますが、国内市場のこの状況は株の動きそのものがかなり人為的でGPIF などの政府官製相場が非常に強いことと、豊富なあぶく銭の持って行き場が株式市場でしかないということが考えられます。 | |||||||||||||
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