金融リアルタイムライブ特別マガジン「コモディティマーケット動向」(近藤 雅世)
2020.12.9(水) | |||||||||||||
金融リアルタイムライブ特別マガジン「コモディティマーケット動向」(近藤 雅世) | |||||||||||||
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資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ!
本日も前回に引き続き、「株式・資産形成実践講座」の大人気コンテンツ 「金融リアルタイムライブ」の内容を一部抜粋して皆様にお届けします! |
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原油価格の動向、買い方 |
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新型コロナウイルスの影響で、4月前後に米国を始めとする世界の石油需要は大きく落ち込みました。その後はドライブシーズンにより回復するも、また9月以降は需要が落ち込んでいます。OPEC+諸国は減産していますが、これは大変な努力を払った結果であり、それにより価格は40ドル前後でキープされています。しかし減収により、喉から手が出るほど増産したいと考えています。またアメリカの倒産は意外と少ないです。 | |||||||||||||
これから新型コロナウイルスがどうなるか分かりませんが、各社、あるいはEIA、IEA、OPECでは、これから全て良くなると予測しています。バランスして、かつ石油在庫は減少し始めると言われていますが、私は「そうはいかないのではないか、クエスチョンである」と思っています。極めて不透明な状況ですが、取りあえずは40ドルプラスマイナス10ドルぐらいで、上がることはないと思われます。 | |||||||||||||
原油の投資は、「高くなったら売って、安くなったら買う」というボックスの取引の仕方をすれば成功します。「高くなり続けるトレンドが出る」と考えて行うのは間違いです。「高くなって、ある上限に近づいたら手仕舞し、下がってきたところの一番下まで来たら、また買うという」という、このボックスのやり方で行うしかないということです。 | |||||||||||||
金価格の予測 |
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8月7日に2089.2ドルという過去最高値を付けたNY金価格は、利益確定の売りにより先週末には1872ドルまで下がっています。日本円では7000円だったものが、今は6000円くらいになりました。 | |||||||||||||
金価格が一定の範囲内で下落すれば、買い控えをしている中国やインドで定期的に金を購入している人の需要が戻るということが予想されます。需要が全く消えたわけではなく、スタンバイをしている状態であったために、安くなったら必ず買うと考えられ、「下値は堅いだろう、安くなったら買いが入るだろう、需要が増えるだろう」と私は思っています。そうした人々にとっての金購入は、安全資産というよりは日常的にお金をためる方法として生活に根付いていますので、「貯蓄の手段として必ず買う」ということです。 | |||||||||||||
金価格が急上昇するケースとしては、中国の不良債権の顕在化や財政赤字の問題が考えられます。そして現在、90%効くという新型コロナワクチンが三つ出てきました。三つ目のワクチンについては、たくさん投与することによって60%程度から90%まで効果が上がったということであり、かなり確実性があると思います。今後もし効果が出なかったという場合やコロナの変異により新たな事態が起こったという場合には株安になるかもしれませんが、その可能性は低いと思います。ということは、金の上昇はあまり考えられないということです。 | |||||||||||||
金購入のタイミング |
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通貨発行量はこの数年間増大し、バランスシートは拡大、財政赤字も拡大していることから、通貨に対して金価格は「それほど下がらないだろう、再び上昇する背景があるだろう」ということで、予測は難しくなっています。コロナ禍が収束すれば経済は急騰するという予測が最近多くなっています。経済は来年には回復して元に戻るという人が多いので、金価格は打ちのめされて1800ドルから1900ドル前後になると考えられます。 | |||||||||||||
あまり大きく下がることはないと思われますが、今から買うことはあまりお勧めできません、遅すぎるということです。なんでもそうなのですが、安いときに買わないと駄目です。ですから、「安いときに買って高いときに売る、高くなってから買うのでは遅い」、これが今日の結論です。 | |||||||||||||
【講師紹介】 | |||||||||||||
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】金融リアルタイムライブ特別マガジン「金利差なき世界で持つべき大局観」(唐鎌 大輔) |
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