グローバル・マネー・ジャーナル

2021.2.10(水)

ニコン/セグメント別業績/GINZA SIX(大前 研一)

2021.2.10(水)
ニコン/セグメント別業績/GINZA SIX(大前 研一)
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ニコン/セグメント別業績/GINZA SIX(大前 研一)

ニコン

 東洋経済オンラインは18日、「ニコン巨額赤字で浮上するカメラ事業の不安」と題する記事を掲載しました。ニコンの2020年4月から9月期の営業損益が466億円の赤字となった他、2021年3月期も750億円の営業赤字になる見通しです。現在カメラ会社は、スマホ会社に利益をかすめ取られています。

ニコンのセグメント別業績

 こちらはニコンの業績なのですが、半導体装置などの精機事業ではある程度の利益は出ているものの、全体としての利益が出なくなっております。カメラ関連事業では450億円もの赤字が出ており、さらにヘルスケア事業においては、キャノンとは異なり、長らく足を引っ張っています。
 そして若干の利益を出していた産業機器についても赤字となっています。カメラ事業で勝負をしていたニコンは、今ではスマホに取って代わられました。三菱系の安定企業であったニコンは、現在非常に残念な状態となっています。

GINZA SIX

 銀座最大級の商業施設GINZA SIXで、昨年12月27日から1月19日までで、飲食店、アパレル、コスメブランドなどのテナント19店舗が閉店しました。開業から4年が経過した段階で想定していたリニューアル計画で、コロナ禍とは関係ないと説明しています。
 私が最初にここを訪れた際には、実際に商品を購入した客を見かけませんでした。モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンなどといった企業は資本も投下して力を入れたようでしたが、テナント料も高額だと思われ、成り立たないのではないかと感じていました。森ビルはもう既に降りているようです。GINZA SIXはさまざまな店舗を集めていますが、何が売りなのか、これといったものがないように思います。むしろ潰れてしまったFOREVER 21があった時期の方が客数は多く、特に中国からの客が来ていたと思います。やはりうまくいかなかったということです。
 資生堂は、30数パーセントは残すものの、「TSUBAKI」や「uno」といった著名ブランドを売却するそうです。武田薬品も大衆薬を売却するらしく、このような形で1000億円を得ることに意味はあるのかと思います。
【講師紹介】
ビジネス・ブレークスルー大学
株式・資産形成実践講座 学長
大前 研一
1月24日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
▼講座受講をご検討頂いている皆さまへ
▼その他の記事を読む:
【前回の記事】金融リアルタイムライブ特別マガジン「グローバルマクロと為替動向」(田中 泰輔)

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それでは、次回のグローバル・マネー・ジャーナルもどうぞお楽しみに!
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