世界投資ファンド/外国人株主比率/海外投資家の保有比率が高い新興企業(大前 研一)
2021.12.1(水) | |||||||||||||
世界投資ファンド/外国人株主比率/海外投資家の保有比率が高い新興企業(大前 研一) | |||||||||||||
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世界投資ファンド |
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日経新聞は10月14日「世界のファンド企業買収総額2.4倍で最高」と題する記事を掲載しました。これは世界の投資ファンドによる企業の買収が1月から9月に総額で8,400億ドル、およそ95兆円と、前の年の同じ期に比べ2.4倍に拡大したと紹介しています。新型コロナ禍で事業の再構築に動く企業と、世界的な金融緩和で調達力が増したファンドの思惑が一致した形で、ファンドによる信用創造が巡回し始めているとしています。 | |||||||||||||
例えばジャック・ドーシーがつくった会社であるスクエアが、オーストラリア企業のアフターペイを3兆円で買収しました。アフターペイはBNPL(バイ・ナウ・ペイ・レーター)を行う会社で、1億人弱の顧客を抱えていました。そして、日本で同様の事業を行うペイディは、PayPalにより3,000億で買収されると発表されました。規制によって日本のフィンテックがどうなるかと思っていましたが、あっという間にPayPalが3,000億で買収すると決めました。PayPalは金余りの企業であるが故に、買えるものは何が何でも買ってしまえという考えなのです。 | |||||||||||||
世界の投資ファンドによる企業買収額は、1月から9月までの9カ月で95兆円、1カ月で10兆円です。自分で会社をつくってゼロからスタートするよりも、買収のほうが魅力的であると考える会社が増えているのでしょう。 | |||||||||||||
外国人株主比率 |
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日経新聞が、売上高100億円以下の上場企業「NEXT1000」を対象に、直近1年間の外国人株主比率の上昇幅をランキングしたところ、企業や個人のデジタル化を支える企業が上位に入ったということです。新型コロナ禍で在宅需要を取り込んでいる企業に海外マネーが集まっているということです。 | |||||||||||||
海外投資家の保有比率が高い新興企業 |
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BASEについては、先日「リアルタイム・オンライン・ケーススタディ」で取り上げました。ペイディが3,000億でPayPalに買収されることをきっかけに、海外投資家は今、このような企業に投資を始めています。大金を投資した企業が3,000億に化けてくれたらと考えているのでしょう。従って現在の企業価値は、本当の意味での価値なのか、スペキュレーションを含んだ価値なのかが分からなくなっています。BASEは、そういう点ではいい投資だと思います。 | |||||||||||||
【講師紹介】 | |||||||||||||
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】経済政策/主要国の平均賃金の推移/主要国の平均インフレ率の推移(大前 研一) |
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