金融リアルタイムライブ特別マガジン「グローバルマクロと投資 ~2022年 変わる資産運用ステージ~」(田中 泰輔)
2022.3.9(水) | ||||||||||||
金融リアルタイムライブ特別マガジン「グローバルマクロと投資 ~2022年 変わる資産運用ステージ~」(田中 泰輔) | ||||||||||||
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資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ!
本日は「株式・資産形成実践講座」の大人気コンテンツ 「金融リアルタイムライブ」の内容を一部抜粋して皆様にお届けします! |
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2022年 変わる資産運用ステージ (1) |
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このアメリカの主要4指数を見比べていただくと、コロナ禍の2020年4月以降の大相場を捉えているのですが、安定的なベストパフォーマーとして、まずこの青い線のNASDAQがあります。NASDAQはこれまで相場をかなり牽引役として引っ張ってきまして、折々に上がり過ぎて、スピードが早いことがあり、自律調整や金利敏感の調整というのも何度かありました。 | ||||||||||||
ここはある意味では今回起ころうとしている調整の予行演習的な感じでもあったのです。と言いますのは、普通はFRBの利上げを待ってグロース株が調整されるというようなことが一般的なのですけれども、金融緩和はまだ続けています。しかし一方でワクチンが出てきて、しかもバイデン政権が突飛な財政政策を駄目押ししたということで、一気に景気見通しが上向いたために、そうであればインフレ、そして金融緩和解除が早まるのではないかという憶測が出て、長期金利が跳ね上がったところで落ちたのです。 | ||||||||||||
2022年 変わる資産運用ステージ (2) |
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しかしこの長期金利は過剰反応であり、ほとぼりが冷めた以降である程度落ち着き、自律調整を経ながらも今回ここに立っているわけですが、一方でグロース系のNASDAQは上がりました。これは少し頭が重くなってきています。つまり調整があってもそれなりに下値を切り上げていく、またはこういう流れがあるといいのですけれども、ここは頭が押さえられて上値を切り下げ、下値を切り下げているゾーンにあって、このときに戻りきれないと少し深い調整に入るかもしれないということが危惧される形状になっています。 | ||||||||||||
一方で、緑の線はS&P500です。これは上下動、振れのあまりない形でずっと推移してきて、かなり安定的ではあって、いまだに下値も切り上げて、上値も切り上げてという中にいるので、これから先の中間反落期はS&P500という景気バリュー系も、それからグロース系もほどほどバランスよく含んでいる指数で、これがどのぐらい下振れるのか上振るのかというようなことで、相場の持ちこたえ方というのをチェックしていくというように思っておきましょう。 | ||||||||||||
2022年 変わる資産運用ステージ (3) |
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今は、景気系のダウであるこの赤い線のバリュー系がアンダーパフォームしています。金利が上がり始めると、こういう実直な景気バリュー系が強くなるというようなことも言われています。このNASDAQに頭打ち感が出ている中で、下値を切り上げて上がろうかという形状にはなっています。ただやはり相場としては地味で、買ってもずっと持っていて微妙に上がったということは分かる感じです。今の時代は、どうしてもグロース系の華やかさから目が離れないということがあります。ですからグロースがまた持ち上がってくると、シーソーでバリュー系が売られてしまうというところもあって、パフォーマンスが今一つパッとしないというところがあります。 | ||||||||||||
従ってここは少し悩みの種です。NASDAQは当面は下振れリスクのほうが強いかもしれません。そのときに本来景気バリューで攻めるはずなのですけれども、パフォーマンスがこんなに地味ではという場合、中間的にS&Pはどうなのか。S&Pにあるグロースが同じように落ちるというリスクがあるのかどうか。この辺が思案のしどころということになります。 | ||||||||||||
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】老朽マンション問題/築30年以上の分譲マンション数/マンション建て替えの実施状況(大前 研一) |
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