金融リアルタイムライブ特別マガジン「主要通貨為替見通し」(唐鎌 大輔)
2022.4.13(水) | ||||||||||||
金融リアルタイムライブ特別マガジン「主要通貨為替見通し」(唐鎌 大輔) | ||||||||||||
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資産形成に役立つ情報を、大前研一ならびに一流講師陣から学ぶ!
本日も「世界経済分析」や「資産形成の学び」 に役立つ情報をお届けして参ります! 本日も「株式・資産形成実践講座」の大人気コンテンツ 「金融リアルタイムライブ」の内容を一部抜粋して皆様にお届けします! |
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主要通貨為替見通し~根強い「日本回避」の機運~(1) |
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歴史的には利上げが始まるとドル安になります。利上げを始めてしまうとマーケットは何を織り込むかといえば、利上げによって景気が悪くなることを織り込み始めるわけです。マーケットというのは、常に最もいいことと最も悪いことを先に織り込みにいくからです。利上げしたことによって、これから景気が殺されていくのではないか、アメリカの金利はいずれ反転して下落に転じるのではないかという前提でドル売りが始まったりするわけです。確かに歴史的にはそうでした。 | ||||||||||||
だとすると、アメリカの10年金利はどこまで上がって、どこから反転していくのかが、ドル高なシナリオを考える上では割と大事になっていきます。それはすなわち、今回の利上げ局面がいつまで続くのか、何パーセントまで続くのか、何回利上げするかを考えるということです。 | ||||||||||||
主要通貨為替見通し~根強い「日本回避」の機運~(2) |
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一つの考え方としては、例えばアメリカに30年国債、30年利回りというものがあります。この30年国債をどういう人が買うかというと例えば年金の運用をしている人たちで、何十年というスパンで利回りを得て、それで年金を払っていくわけですから、30年債の利回りというものは年金のプレイヤーの需要を示していたりするわけです。これは2.1から2.2%程度であまり動きません。30年が2.1から2.2ということは、イールドカーブの構造上は10年金利も2.1から2.2を大きく超えることはないというわけです。 | ||||||||||||
そうするとアメリカの10年金利は2%を越えていますから、アメリカの金利の上昇余地というものはもうありません。30年金利がそんなに動いていないというのが何を示すかというと、結局インフレは収まるということです。制御不能なインフレがきて超長期の国債が手放されるような展開というのはこないという、マーケットの思惑を示してるわけです。 | ||||||||||||
主要通貨為替見通し~根強い「日本回避」の機運~(3) |
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なので30年金利が2.2ということは、今アメリカはゼロ金利で政策金利は0.25%ポイント値ですから、マーケットは8回から9回ぐらいで利上げは終わると思っているということです。今年の利上げは4回、5回、果ては7回という人もいますが、今年7回利上げをしたら、来年は1、2回しかないということです。そうしたら来年の見通しは、さすがドル高とは言いにくくなります。 | ||||||||||||
今年7回やって来年2回だとすると、来年のほうがドル安になると誰しもがシナリオを描くでしょうから、そう考えるとアメリカの金利の高さを理由にした円安ドル高局面シナリオというのは、そろそろ寿命がやってくるというように確かに思います。それは円高リスクというよりも、来年以降の見通しを考える上では円高のリスクを考えていかなければならないという意味での円高リスクです。 | ||||||||||||
【講師紹介】 | ||||||||||||
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】金融リアルタイムライブ特別マガジン「不動産市況の総括と今後」(井出 武) |
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