グローバル・マネー・ジャーナル

2022.5.18(水)

南アフリカ情勢/ウクライナ、ロシア間の調停/中国情勢(大前 研一)

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南アフリカ情勢/ウクライナ、ロシア間の調停/中国情勢(大前 研一)
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 【50、60代の方向け】年代・テーマ別!資産形成セミナー&説明会
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南アフリカ情勢/ウクライナ、ロシア間の調停/中国情勢(大前 研一)

南アフリカ情勢

 南アフリカのラマポーザ大統領は3月17日、NATOが東方への拡大が地域の不安定化を招くという内部の指導部や当局者からの長年にわたる警告に注意を払っていれば戦争は回避できたはずとの考えを示しました。またラマポーザ大統領は先週、南アフリカがロシアとウクライナの調停を依頼されたとし、われわれのできる役割を果たすと語りました。

ウクライナ、ロシア間の調停

 これは本当のことでしょうか。いきなりこの人が出てきて、まずはNATOを非難しました。要するに、ウクライナがNATOのメンバーになりたいとおかしいことを言い始めたときに、できないと早めに伝えるべきだった、同情的な態度でうやむやにしたためにロシアがウクライナに攻め込むことになったと言っています。
 そして、どういうわけか彼がウクライナとロシアの両方から調停を依頼され、そして、その役割を果たすと言っています。南ア連邦という遠く離れたところからラマポーザ大統領がいきなり発言をしてくるなど意外な感じもしましたが、言っていることは合っています。NATOがもっと早くロシアがもたらす危険性に気付いていれば、ゼレンスキー大統領に対してはっきりと意思を伝えていれば、今の事態にはなっていなかったでしょう。
 しかし、ウクライナとロシアがラマポーザ大統領に調停を頼んだというのは疑わしいものです。今、明らかに調停を依頼されているのはイスラエルで、首相のベネット氏は実際に動いているようです。あとはトルコも行っていますが、いまだ効果は見えません。このような状況で、ついにラマポーザ大統領まで登場したかという感じがしています。

中国情勢

 ウォール・ストリート・ジャーナルが15日報じたところによりますと、中国の朱鎔基元首相が、習近平国家主席の政権3期目発足に反対する意向を示したことが分かりました。朱氏は在任中、国有企業改革を推進し、市場経済化を加速しました。一方中国では毛沢東が独裁を強めた結果、経済政策の失敗など弊害が生じており、党の長老の間では朱氏への権力集中への懸念が強まっているとしています。
 この発言はかなり重いものです。朱鎔基は江沢民が総書記のときの首相で、その前は中央銀行の総裁でした。中国で最も頭が良く、国民の誰からも尊敬され、勢力的に改革を行いました。死んで墓に入ってからは静かに眠らせてほしいが、生きてこの任にある間はどんなに抵抗されても反発されても構わない、徹底的に改革を行うと、まさに正論を通す人でした。中国の発展に大変な貢献をしており、中国人にとって朱鎔基は100年に1人の政治家と言えます。
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ビジネス・ブレークスルー大学
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大前 研一
3月20日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】米政策金利/項目別の米国消費物価指数の上昇率/日米欧の中央銀行の総資産残高(大前 研一)

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 「老後2,000万円問題」がメディアで取り上げられるなど、超高齢化に向かう社会を生きる日本人において、資産形成は今後益々重要な意味を持つようになります。日本では欧米と異なり、金融・資産に関する教育が学校教育に組み込まれていないため、まずは基礎的な事実や状況を把握することが必要です。
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それでは、次回のグローバル・マネー・ジャーナルもどうぞお楽しみに!
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