政策金利/主要国の10年債の利回り推移/核融合発電(大前 研一)
2022.6.1(水) | ||||||||||||
政策金利/主要国の10年債の利回り推移/核融合発電(大前 研一) | ||||||||||||
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政策金利 |
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日経新聞は3月29日、「新興国、苦渋の利上げ加速」と題する記事を掲載しました。南アフリカやメキシコなどの中央銀行が利上げペースを加速しているということです。このようにしないと自国通貨がどんどんと抜けていき、ドルに寄せられてしまうということです。 | ||||||||||||
主要国の10年債の利回り推移 |
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今の10年債の利回り推移を見ると、アメリカ、欧州、豪ドルが非常に高くなっています。一方で日本は低利に抑えていますが、もう我慢ができないということで、今後は黒田総裁の日銀に地獄が来ると私は見ています。 | ||||||||||||
円相場もアメリカに引きずられて125円になっています。 | ||||||||||||
対米ドルでの円の直近レートは130円や135円になるという人がいます。そんなに昔ではない時期にはこのような動きをして115円ぐらいで安定していましたが、今ここにきて120円台に入ってきました。 | ||||||||||||
核融合発電 |
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日経新聞の4月2日の記事「INPEXが核融合発電」についてお伝えしていきます。石油開発大手INPEXが原子核同士を合体させてエネルギーを生み出す核融合発電に参入するということです。 | ||||||||||||
これについては何回も言っていますが、実現は無理なことなのです。核融合の発電では、プラズマの反応により中性子が外に出てきます。その中心部分は6000度ぐらいの温度です。そして、熱を伝えるときに周囲の壁が非常に高い温度になります。しかもその壁の融点で一番高いのはタングステンの2600度ですが、それでも簡単に溶けてしまうのです。 | ||||||||||||
この部分に収めることができるようになったのは進歩と言えますが、熱を取り出そうとするとここの物質が蒸発して汚染してしまうために核融合の停止が繰り返されてしまいます。核融合には成功していますが、熱を取り出すという仕掛けは今のところまだ誰も成功していません。みんな一生懸命にやっており、ゲイツ氏も金を突っ込んでいます。私も50年以上前に大学院でこれを研究テーマにしていましたが、その頃から一歩も進んでいません。期待はされていますが進んでいないということで、ばかな投資はやめたほうがいいと私は言いたいと思います。 | ||||||||||||
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▼その他の記事を読む:
【前回の記事】金融リアルタイムライブ特別マガジン「世界経済と資産運用 ~アフターコロナ~」(田口 美一) |
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