グローバル・マネー・ジャーナル

2022.8.31(水)

円相場/対米ドルでの円レートの推移/海外投融資(大前 研一)

2022.8.31(水)
円相場/対米ドルでの円レートの推移/海外投融資(大前 研一)
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円相場/対米ドルでの円レートの推移/海外投融資(大前 研一)

円相場

 6月22日の外国為替市場で一時1ドル136円71銭と、1998年10月以来およそ24年ぶりの円安ドル高水準となりました。日米金利差の拡大を見込んだ円売りが続いています。
 日本は金融政策においてどん詰まりにいるような感覚を持ちますが、今後、日銀の取るべき道、そしてどのような方向性が望ましいのでしょうか。

対米ドルでの円レートの推移

 どん詰まりで、詰んでしまったようです。黒田氏は、皆さんが値上げを受け入れてくれていいことだなどと言ってたたかれ、少し怖気づいたようですが。このような人が史上最長の日銀総裁をやっています。今の円安は、日本の無策が招いたことです。ただ、もう少し正しい言い方をすると、日本の国力が衰えているので中央銀行が乱発し、その乱発した額が多過ぎるので通貨が安くなりました。なので、これはしょうがないことなのでしょう。135円や136円で止まるような代物ではないということです。
 それからもう一つ、前から私が言っているように、さらに円安が進んだ時には止まらなくなり、金利を上げざるを得なくなります。金利を上げた時には、日銀は国債償還時に払わなければいけないものが急激に増えます。そして私が以前から言っている、腹の中で爆薬が炸裂するというインプロージョンが起こるでしょう。

海外投融資

 日銀が6月20日に発表した統計によりますと、2022年3月末の邦銀の国際与信残高は、およそ677兆円で、前の年末に比べて、およそ15兆円増加したことが分かりました。3四半期連続の増加で、過去最高を更新したもので、アメリカ株が上昇し、運用する投資ファンドの評価額が増加したこと、寄与したということです。
 銀行は677兆円もの巨大なものを、円ではないものに運用しているということです。国際与信残高などとかっこよく言っていますが、そちら側に持っていってしまっているのです。この後、日本円に戻したら絶対に利息よりも高いものが得られるので、銀行の場合にはそちらにいっているという話です。日銀はなかなかそれができないので、日銀は座して死を待つということじゃないでしょうか。
【講師紹介】
ビジネス・ブレークスルー大学
株式・資産形成実践講座 学長
大前 研一
6月26日撮影のコンテンツを一部抜粋してご紹介しております。
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【前回の記事】米政策金利/日米欧の政策金利の推移/主要国の10年債の利回り推移(大前 研一)

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