日本取引所グループ/世界の取引所別デリバティブ出来高(大前 研一)
2020.9.23(水) | |||||||||||||
日本取引所グループ/世界の取引所別デリバティブ出来高(大前 研一) | |||||||||||||
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日本取引所グループ |
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日経新聞は7月28日、「商品先物活性化へ一歩」と題する記事を掲載しました。日本取引所グループが27日より、東京商品取引所から貴金属などを大阪取引所に移し、取引を開始しました。縮小が続く日本の商品先物市場の反転攻勢を目指すものですが、デリバティブで先行する海外の取引所の背中は依然として遠く、JPXが追いつくには課題が山積しています。 | |||||||||||||
これは、山道社長の下、東京にあった商品市場を大阪の方に移し、東京では株式や先物などをやることになったものです。この流れはもともと、商品というものは経産省の傘下である一方、農業産品などは農水省の傘下だということで、役所が違ったことにより、なかなか統合ができなかったのです。今回それを大阪に持っていき、日本取引所の中で、商品の相場は大阪でやるという形で移したわけです。金や、天然ゴム、銅やとうもろこしなどという商品を全て取り扱います。 | |||||||||||||
世界の取引所別デリバティブ出来高 |
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しかし、日本以外の取引所を見ると、インドや、シカゴ・マーカンタイル、ヨーロッパのユーレックス、韓国、モスクワ、中国では上海、大連などが非常に大きな取引所となっています。結果的に日本は、この部分は全く取りこぼしていたということがわかります。しかもその中にはデリバティブやいろいろな商品があり、山道社長も言っているように、流動性が非常に重要なのです。日本はこれだけ出来高が小さいと、流動性がなかなか出てこないのです。 | |||||||||||||
基本は省庁の争いから統合ができなかったということが問題です。恥ずかしい話ですが、東京証券取引所、大阪証券取引所などとバラバラで、過去にはナスダックは大阪で、マザーズは東京でなどとしてやってきたわけです。それを全部まとめて、日本証券取引所として一つにし、商品は大阪へ持っていくということになったわけですが、ここまで十数年かかりました。その分、各国より遅れてしまったというわけなのです。 | |||||||||||||
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【前回の記事】日産自動車/日産自動車の業績推移/シマノ(大前 研一) |
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